「NGS現場の会 第5回研究会」仙台で開催されました ~技術を横軸に立場や分野を超えて800名が交流

2017年5月22日~24日の3日間、杜の都・仙台 国際センターに、ゲノム解析の"現場"に携わる800名を超える研究者・技術者、企業らが集いました。

この集いは、次世代シーケンス(NGS)という新しい"技術"を横軸に、立場や分野を超えた専門家がオープンでフラットな交流を行う研究コミュニティ「NGS現場の会」が主催する研究会で、今回は第5回の開催となります。

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大会長・荻島氏

「NGSのかかわる様々な人々が、やりたいことをやる。それが『NGS現場の会』」

NGS5_2.jpg NGSという技術が一般的でなかった2010年に"NGSに関する情報・ノウハウを共有したい、現場の人たちで横のつながりを広げたい"という熱意を抱く有志の後押しによって誕生したこの研究会。6年の歳月を経て、NGS技術の向上と社会認知が進みつつある中、今回の大会長である荻島創一氏(東北大学東北メディカル・メガバンク機構 准教授)は、「NGSを活用する最先端の現場からの技術情報共有・研究発表、これからNGSを始めようという人たちへの技術情報提供のみならず、社会のなかにおけるNGSのあり方も開催の柱にした」と語ります。

また、「準備期間1年数か月、まずは自分が想定した以上に参加者が来てくれてよかった。今は、もっと色々な方々を巻き込めればよかったな、と思っています。やりたいことをやるのがNGS現場の会ですから。NGSという技術はすそ野が広く、この研究会参加者の属性も幅広い。学芸員の方も居ます。多様な方々から、やりたいセッションを公募するのも一案。」と今後への期待もにじませました。

会期中、大会長講演、基調講演、特別企画のほか、58のセッション、約50件のブース出展、約200枚のポスター展示、ライトニングトークなど充実のプログラムが並行して行われる中、1杯1杯ドリップしてふるまわれるオリジナル焙煎コーヒーの香り漂う交流スペースで参加者が和やかに意見を交わす姿も途切れませんでした。


特別企画講師・松原氏

「やりたいことは、もっとつまびらかに。一緒にやりたい人と話を」

23日に「ゲノム研究で日本にほんものの個人化医療ができるまで」と題して松原謙一氏(大阪大学 名誉教授)が行った講演は、ゲノム解析を通じて進むがん研究の今を交えるなどして過去・現在・そして10年後の生命情報科学が問うものでした。

質疑応答では、「大学・研究機関で行われるプロジェクト型事業では、エフォートのほとんどを費やすことを要請され自分の思うような研究を進める時間を取りづらい。この乖離にどう対応していけば良いか?」という質問に対して、「自分の興味だけではなく、研究が社会のためになるということを公言していくこと。やりたいことは、もっとつまびらかにし、一緒にやりたい人と話をすること」とのメッセージが告げられました。


今回、この研究会に参加した中川英刀氏(理化学研究所 統合生命医科学研究センター チームリーダー)は、「ゲノム研究とゲノム医療にとって、NGS解析とそのデータ解析ができる人材の育成は、極めて重要課題であり、残念ながら日本ではプライオリティが高くない。NGS現場の会は、まさにこの分野の"現場"で奮戦している人たちの集まりであり、この人材集団の生き生きとした研究発表と苦悶の生の声を聴くことができた。この人材集団が、裏方としてでなく、研究と臨床の場で、表立って生き生きと活躍できる環境を整えなければ、日本のゲノム研究とゲノム医療の将来展開がひろがらない、と実感している。」とのコメントを寄せています。


「NGS現場の会」HP  http://www.ngs-field.org/

「NGS現場の会」第5回研究会特設ページ http://ngs5.org/


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